一月二十七日夕方、東京荒川区の工場住宅街で自転車に乗った若い
男が通行中の少女や、若い女性の胸を次ぎ次ぎに刺し被害者の一人
は死亡、二人は重傷を負うという凶悪な事件が起り人々を恐怖のど
ん底に陥いれました。その後の捜査で被害者は二十一人を数え、三
十日悲しい犠牲者となった田辺喜子さんのお葬式が学友たちの涙の
うちに行われました。婦人会、自警団は通り魔から吾が子を守ろう
と懸命です。犯人は附近の変質少年の仕業と思はれていますが、こ
のような工場と人家の入り組んだ密集地帯では少年犯罪が次第に増
加しています。
(作品No.NAJ0706-03)
(昭和34年2月4日公開)